6-2-1.使用者登録しなくて利用できる範囲

ENCORE (Exploring Natural Capital Opportunities, Risks and Exposure)は、金融機関が投融資先企業の自然資本に与える機会やリスクを評価するツールで、Global Canopy、国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)、国連環境計画世界自然保護モニタリングセンター(UNEP-WCMC)によって維持され、継続的に改善されています。無料で利用できます。金融機関だけでなく、企業が自社の事業拠点や得意先の原材料調達地について評価が可能で、多くの企業がScopingやLocate、Evaluateのフェーズで使用しているツールです。2025年にISIC産業分類で印刷産業を診断・評価することができます。

使用者登録をしなくても、ISIC産業分類の細分類レベルで依存とインパクトの診断結果、世界地図上で依存、インパクトおよびホットスポットの要素ごとにリスク表示を閲覧することができます。

ISIC産業分類の細分類レベルの依存とインパクトの診断では、依存については、生態系サービス25項目、生態系の構成要素8項目(大気、陸地の地形、鉱物、海洋の地形、土壌と堆積物、種、構造的・生物的な健全性、水)の結果が表示されます。インパクトについては、自然資本に影響を及ぼす圧力(LEAPアプローチでは“インパクト要因”)13項目、生態系の構成要素・タイプ8項目です。ISIC産業分類の選択肢に「印刷業及び印刷関連サービス業」があり、診断が可能ですが、使用者登録した方がより詳細な診断結果を得ることができます。

  :integrityを「健全性」と訳しています。

世界地図上でのリスク表示では、自然資本のホットスポット6種類の指標、圧力に関する10種類の指標がについて世界地図上に色表示されます。同様に、依存に関しても生態系サービスと自然資本に関連する11種類の指標および生態系サービスと状態変化のメカニズムに関連する29指標について色表示されます。状態変化のメカニズムとは、「圧力によって引き起こされる自然または人為的な変化」と定義されたもので、国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種分類に基づく18種類のうちENCOREでは14種類の指標を扱っています。世界地図上でリスク表示するこの機能を製造拠点に適用して、Locateフェーズ「自然との接点」のマテリアリティを把握することができると考えられますが、2025年12月時点ではこの観点からマテリアリティを実施例は、TNFD報告書や統合報告書ではありません。

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