5-2.印刷産業の特徴
印刷産業の特徴のひとつに「地域密着型・地場産業的特性」があります。印刷産業は「受注型産業」であり、主な顧客は行政機関、教育機関、さらに観光や商業活動を行う地元企業であり、これらの顧客と密接なコミュニケーションが不可欠であるため、地域密着の地場産業的な産業となります。同時にこのことは、印刷産業は「都市圏近郊型立地」であることになります。すなわち、田園地帯や海岸部に孤立して立地いているのではなく、顧客と地理的に距離が近い都市部や工業団地に立地しています。
もうひとつが「小規模事業所中心の産業構造」です。事業所の従業員数でみると、100人未満の事業所が97%を占め、10人未満の事業所が62%を占めています。
印刷産業の事業所の内訳を業種別でみると印刷業が83%を占め、紙へのオフセット印刷64%、紙以外へのオフセット印刷6%、紙以外の印刷13%です。
以上から、印刷産業の代表的な事業者は、都市部に立地した小規模な工場で紙へのオフセット印刷を行っていると想定できます。ここでは、この視点で検討を進めます。
