環境省が4月12日、2022年度の温室効果ガス(GHG)排出・吸収量を公表しました。
2022 年度のGHG排出量は11億3,500万トンで2021年度比から.5%(2,860万トン)減少、吸収量は5,020万トンで2021年度から6.4%(340万トン)減少し、GHG排出・吸収量としては10億8,500万トンでした。2021年度から2.3%(2,510万トン)減少で、日本が基準年としている2013年度(14億700万トン)からは、22.9%(3億2,210万トン)の減少です。
部門別では、運輸部門でコロナ禍からの経済回復により輸送量が増加したことから2021年度から増加した一方、産業部門、業務その他部門、家庭部門等については節電や省エネ努力等の効果により排出量は減少したとし分析しています。5.3%減少した産業部門については、主として鉄鋼業における生産量減少によるエネルギー消費量減少を要因としています。
吸収量が2021年度から減少した主な要因は、人工林の高齢化による成長の鈍化等と考察しています。
なお、ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)、パーフルオロカーボン類(PFCs)、六ふっ化硫黄(SF6)及び三ふっ化窒素(NF3)の4種類のGHGについては、国際ルールに基づいて暦年値で集計しています。
今回の報告の特筆点は、世界で初めて海草藻場・海藻藻場における吸収量、いわゆる「ブルーカーボン」の吸収量を35万トンの算定・報告です。国土交通省からも公表されています。さらに、環境配慮型コンクリートによる吸収量(CO2固定量)も世界で初めて算定した点も特筆点で、製造時CO2固定型コンクリート「CO2-SUICOM」、CO2由来材料使用型コンクリート「T-eConcrete/Carbon-Recycle」、「クリーンクリートN」、およびバイオ炭使用型コンクリート「SUSMICS-C」を合計して17トンと報告しています。
ピンバック:2024年度第1四半期のまとめ – PIEMS-Lab